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高校卒業後、病院に就職した事がキッカケで介護業界に進出。その後、老人保健施設に転職してから実務経験を積みながら通信教育で介護福祉士の資格を取得。その後はさらにスキルアップの為、職務内容が違う3種類(療養型病院・老人保健施設・訪問介護)の職場を渡り歩き、新人指導や業務改変作業の担当を受け持つなど豊富な経験を持つ。今でも現役で老人保健施設の介護職として働く事で介護業界に貢献中。

 

入浴介護と聞くと、どのようなイメージを持つでしょうか?

施設で働いている人なら、機械浴シャワー浴大浴槽に入って大勢の入浴を行うなどのイメージが強いのではないでしょうか?

それ以外にも最近では、個浴と言う入浴方法をしている施設が増えています。

この個浴とは、一般家庭にあるような浴槽に一人ずつ入浴する方法です。

この個浴の方法は、在宅で介護をする場合にとても役に立つ技術です。

このように、入浴介護には色々な方法があります。

方法が色々あると言うことは、技術もその方法分だけ必要になります。

今回は、入浴方法別の介護技術について説明します。

 


色々な入浴介護方法を知ろう


入浴介護にはタイプによって色々あります。

 

・機械浴

この機械浴ですが、これだけでも色々なタイプがあります。

 

・寝たまま入浴するタイプ

このタイプは施設や訪問入浴で使用される機械での入浴です。

ストレッチャーと言う寝台車に寝たまま乗り、そこで身体を洗って乗ったまま浴槽に入るものです。

出るときも入ったとき同様に寝たまま出ます。

 

・座った状態で入るタイプ

私の職場では車浴と呼んでいます。

このタイプは椅子に座ったまま身体を洗い、座ったまま浴槽に入ります。

このタイプは、人が入った後にお湯が溜まるタイプです。

お湯が溜まるまでに多少の時間がかかります。

そのため、寝たまま入れる機械浴より入浴時間がその分かかってしまいます。

出るときも入るとき同様に座ったまま出ます。

 

・シャワー浴

シャワー浴の機械は施設にありますが、自宅にも設置可能なタイプがあります。

浴槽に入るには身体レベルが低いため難しい場合などに使用します。

(例)

立位をとることが出来ず、なおかつ体格がよくて浴槽をまたぐことが出来ない。

浴槽に入っても浮力で身体が浮いてしまい、溺れる危険性がある。

施設でシャワー浴を使用する場合は、施設の設備の都合があるため一概には言えない部分があります。

機械のタイプとしては、座ったままシャワーをあびることで、身体を温めるのが主流です。

 

・大浴槽での入浴

この入浴方法は、以前の施設では当たり前のように行われてきました。

悪くいうと、イモ洗い方式です。

いっぺんに大勢の人を入れることが出来て時間の短縮にはなります。

しかし、一人一人に目が行き届かないというリスクがあります。

以前は、この方法での入浴中に事故が起こることがよくありました。

最近では減ってきている方法です。

 

・個浴

大浴槽での入浴が少なくなり、代わりに増えた入浴方法が個浴です。

個浴は、一般家庭にあるのと同じタイプの浴槽を使用します。

この場合は一人ずつ入浴することになるので、入浴時間は結構かかります。

しかし、身体レベルを維持するには個浴は最適です。

自宅に帰る場合に、個浴で入浴していれば家庭の浴槽に入ることが出来るからです。

それに、家庭と同じタイプの浴槽に入ることで安心感を持ってもらうことが出来ます。

介護する側としては、一番難しい方法になります。

 


それぞれの入浴介護技術


● 寝たままで入浴する場合

基本の人員は二人で行います。

二人でストレッチャーに乗せて、一人が頭と顔を洗い、もう一人が身体を洗う方法です。

洗い終わったら、お湯が溜まっている浴槽に入浴してもらいます。

*注意点

身体を必ずベルトで固定して下さい。

固定しないと、ストレッチャーから落ちる危険性があります。

浴槽に入っているときは、必ず目を離さないことです。

ベルトで固定していても、浮力で身体が浮いてしまうことがあるからです。

気づいたら溺れていたという事態を起こしてはいけません。

 

● 座ったまま入浴する場合

人員としては一人で行います。

施設によっては二人で行う場合もあります。

椅子に座ったら、その状態で頭から順番に洗っていきます。

洗い終わったら、椅子ごと浴槽に移動して入浴します。

*注意点

寝たまま入る機械浴と同じ点に注意して下さい。

 

● シャワー浴

人員は一人で行います。

椅子に座ってもらい、その状態で頭から順番に洗っていきます。

ここまでは座ったまま入浴する場合と同じです。

洗い終わったら、シャワーをかけて身体を温めます。

*注意点

浴槽に入るのと違い、身体が温まりづらいです。

必ず相手の身体を触って、身体が温まってきたか確認をして下さい。

なかなか温まらないと感じたら、シャワーだけではなく、洗面器でお湯をくんで身体にかけましょう。

身体がなかなか温まらないと、逆に体調を崩す原因になります。

 

● 大浴槽での入浴

人員は2~3人、多くて4人で行います。

理想は、1対1で対応するのが良いです。

しかし現実的に理想通りにいかないことが多いです。

そのため、目が行き届かないことがあります。

事故が起こるリスクが高い分、他の入浴方法より神経を集中して行う必要があります。

*注意点

浴槽に入るときには、必ず浴槽の中まで付き添って下さい。

浴槽に入る途中で転倒する危険性があります。

● 個浴

人員は一人で行います。

ここでのポイントは他の入浴方法と違い、着脱の段階から一人で行います。

他の入浴方法の場合は、着脱は違う人が行うことが主流です。

個浴とは、最初から最後まで全部一人で行うことを言います。

個浴で一番難しいのは、浴槽に入れる技術です。

身体レベルに合わせて、補助具があります。

それを使うことで、自宅でも入浴することが可能です。

しかし補助具があっても、浴槽に入れる技術が無ければ意味がありません。

個浴の技術は、入浴方法の中で一番難しくコツも必要になります。

ここでは簡単に説明して、詳しくは違う記事でします。

・シャワーチェアーに座ってもらい、頭から順番に洗っていきます。

・椅子に座った状態で、片足を浴槽に入れます。

・お尻を横にスライドさせてから、もう一方の足を入れて浴槽に座ってもらいます。

・出るときは、お尻を椅子にスライドさせてから、片足ずつ出して下さい。

*注意点

介護側は、必ず後ろから支えて下さい。

浴槽内で身体が浮いてしまう人に関しては、身体を支えてることを忘れないで下さい。

 


入浴方法が違っても注意することは同じ


色々な入浴方法と、技術の説明をしました。

入浴方法や技術がそれぞれで違っても、注意することは全部同じです。

それは、相手から目を離さずに事故が無いように入浴介護を行うということです。

これは基本中の基本です。

 

以前はこの基本が出来ていないことが多く、入浴での事故がよく起こっていました。

ニュースでも入浴時の事故が報じられたことがあります。

そういう報道を見ると、介護の質が悪いと感じてしまいます。

介護は何をするにも、常に相手の状態を観察するのが基本です。

特に入浴時は、急変したり怪我をするリスクが高いです。

その点を充分理解したうえで、入浴介護を行って下さい。

 

この記事を書いた人

遠藤 こずえ
遠藤 こずえ
高校卒業後、病院に就職した事がキッカケで介護業界に進出。その後、老人保健施設に転職してから実務経験を積みながら通信教育で介護福祉士の資格を取得。その後はさらにスキルアップの為、職務内容が違う3種類(療養型病院・老人保健施設・訪問介護)の職場を渡り歩き、新人指導や業務改変作業の担当を受け持つなど豊富な経験を持つ。今でも現役で老人保健施設の介護職として働く事で介護業界に貢献中。