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高校卒業後、病院に就職した事がキッカケで介護業界に進出。その後、老人保健施設に転職してから実務経験を積みながら通信教育で介護福祉士の資格を取得。その後はさらにスキルアップの為、職務内容が違う3種類(療養型病院・老人保健施設・訪問介護)の職場を渡り歩き、新人指導や業務改変作業の担当を受け持つなど豊富な経験を持つ。今でも現役で老人保健施設の介護職として働く事で介護業界に貢献中。

 

「認知症」と言っても色々な症状があります。

介護を行う際には、その色々ある症状に合わせた対応を行う必要があります。
認知症についての知識を得ている場合は、実際に実践することで自分の技術として身についていきます。

知識だけ得ていても、介護技術として実践出来なければ、その知識は宝の持ち腐れです。「知識を得る」と言うインプットをした後は、「介護技術」としてアウトプットをする事が大事です。
インプットとアウトプットを繰り返し行うことで、自分の中で認知症に対する介護技術が確立していきます。

 


何故、認知症別に介護技術を使い分けるのか?


何故、認知症別に介護技術を使い分けなければいけないのでしょうか?
答えは、認知症だからと「一くくり」にした対応を行っても、相手によって全然違う反応が返ってくるからです。

介護経験が無い人には分かりにくいかもしれませんが、現職で介護を行っている人には、この意味が分かりますよね。実際に介護を行っていれば、対応を間違えて、余計に落ち着きが無くなってしまった経験があるでしょう。

介護を行っていて、陥りやすい落とし穴です。

ここで介護職員が陥りやすい落とし穴について詳しく説明します。

 

● 認知症では無い対象者に対しては、相手に合わせた対応が出来ている。しかし、認知症と判断した途端に「認知症なのだから」と言う対応になってしまう。

これが先程話した「一くくり」です。認知症だからと言っても、相手は一人の人間です。対応を変えるのは当たり前ですし、認知症の症状によって対応を変えることも、介護を行う際には当たり前のことです。

 

● 認知症だと判断すると、「上から目線」で対応するようになる。

「やってあげている」と言う態度をしながら介護を行ったり、馬鹿にしたような話し方・子供に話すような言い方をしている場合が当てはまります。

対象者は介護者よりも年上です。つまり認知症であろうと、人生の先輩になる訳です。しかも介護の基本は「相手の尊厳を守る」です。それなのに、「上から目線」などあり得ないことです。案外、介護経験が長い人の方が、この落とし穴に陥りやすいので注意が必要です。

 


認知症別の介護方法


具体的な認知症別の介護方法について解説していきます。

 

● 葛藤型

現実を受け入れることが出来ずに、心の中で葛藤している状態です。

相手の言うことを否定せずに、話を傾聴することが大事です。相手が何に苦しんでいるのか、真摯な気持ちで聞くことで、精神状態が落ち着きます。介護を行う際には、相手の動きに合わせて、決して焦らせるような声かけはしないで下さい。

 

● 回帰型

自分が一番輝いていた自分に戻っている状態です。

葛藤型と同じように相手の言う事を否定してはいけませんが、相手の話しに合わせて、その人が輝いていた時代の話しをすることで精神的に落ち着きます。
回帰型の場合は、何か昔にちなんだ役割分担をしてもらうことも有効な方法です。役割分担をすることで、「やりがい」や「生きがい」を得る効果があります。

 

● 遊離型

自分の殻に閉じこもってしまい、現実と関わりを持とうとしない状態です。

自ら殻に閉じこもってしまっているので、無理に殻から出そうとするのではなく、相手の代わりに危険回避をすることが大事です。無理に何かを話しかけるのではなく、静かに寄り添い・見守るようにしましょう。

 

● 共通の介護方法

環境を出来るだけ変えない・人間関係を密にする・相手のことを思っているという態度。

認知症の発症原因の多くは、「現実の大きな変化」です。例えば、仕事を退職した・引っ越しをした・連れ添った相手が亡くなった。このように、環境や状況が大きく変化すると、その変化に心がついていけなくて、認知症が発症してしまうケースがほとんどです。

そういう状況を考慮して、出来るだけ認知症が発症する前の状態を保つことが、一番大事なのです。それは、在宅でも施設でも同じことが言えるでしょう。

 


受け入れることが大切


介護を行えば、高い確率で認知症の人と関わりを持ちます。

介護者がまず初めにしなければいけないことは、認知症を受け入れることです。

認知症を受け入れることが出来なければ、それは必ず態度に出ます。態度に出れば、相手にも伝わりますし、認知症別の介護技術も行えません。
認知症の人に対して良い介護を行うためには、知識と技術は当然必要です。しかしそれだけではなく、認知症を受け入れると言う気持ちを常に持つことで、知識と技術が生きてくるのです。

認知症を受け入れて、インプットとアウトプットのサイクルを上手く行えるように介護をしましょう。そうすることで、相手にやさしい介護が出来るようになります。

 

 

この記事を書いた人

遠藤 こずえ
遠藤 こずえ
高校卒業後、病院に就職した事がキッカケで介護業界に進出。その後、老人保健施設に転職してから実務経験を積みながら通信教育で介護福祉士の資格を取得。その後はさらにスキルアップの為、職務内容が違う3種類(療養型病院・老人保健施設・訪問介護)の職場を渡り歩き、新人指導や業務改変作業の担当を受け持つなど豊富な経験を持つ。今でも現役で老人保健施設の介護職として働く事で介護業界に貢献中。