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高校卒業後、病院に就職した事がキッカケで介護業界に進出。その後、老人保健施設に転職してから実務経験を積みながら通信教育で介護福祉士の資格を取得。その後はさらにスキルアップの為、職務内容が違う3種類(療養型病院・老人保健施設・訪問介護)の職場を渡り歩き、新人指導や業務改変作業の担当を受け持つなど豊富な経験を持つ。今でも現役で老人保健施設の介護職として働く事で介護業界に貢献中。

 

病気の症状によって残る障害を一般的には「後遺症」と言います。

「後遺症」とはリハビリを行えば軽減しますが、完全には消えない障害です。完全には消えないので、後遺症の障害に合わせた介護技術を習得する必要があります。

しかしその前に、後遺症別の障害について学習をしましょう。介護を行う際には介護技術だけを習得するのではなく、介護に対する知識は必ず必要です。シッカリとした知識を得てから、障害別の具体的な介助方法について解説していきます。

 


後遺症別の障害について


初めに「片麻痺」について解説していきます。

「片麻痺」とはどちらか一方の手足の運動機能が麻痺することを言います。「片麻痺」にもそれぞれ「右麻痺」「左麻痺」があり、麻痺する側によって障害が変わってきます。障害によって介助方法も変わってきますので、ここでシッカリ理解していきましょう。

 

【片麻痺共通の障害】

「同名半盲」・・・両目とも見えているのに、麻痺している側の視野がグッと狭くなること。

「構音障害」・・・音を作り出す筋肉が麻痺して話しにくくなること。言葉は話せるが声が出にくかったり、ろれつが回らない為に、相手に言いたいことが伝わらない状態のことを言います。

「片方の手足の運動麻痺」・・・どちらか一方の手足の運動機能が麻痺すること。

「片方の手足の感覚麻痺」・・・表在感覚(圧覚・触覚・冷覚・痛覚)や深部感覚(位置感覚・運動感覚)が麻痺すること。深部感覚が障害されると、身体のバランスが取りにくく、歩けないと言うことも起こります。

【右麻痺の障害】

「一部の失行・失認」・・・観念運動失行(敬礼やジャンケンなど、誰でも出来る動きが出来ないこと。)

「失語症」・・・頭では分かっているのに言葉に出来ないこと。他人の言葉を即座に理解出来ないこと。文章の理解が出来ないこと。メモをとる、筆談やワープロ、五十音表の物差しなどの文字による表現が出来ないこと。復唱・音読・ジェスチャーが出来ないこと。

 

【左麻痺の障害】

「多くの失行・失認」・・・頭では理解している動作が出来ない、感覚が正常なのに認知出来ないこと。

「性格変容」・・・自己中心的・感情的・おせっかいなど、性格が変わること。

 

*補足しますと、片麻痺は基本的に脳卒中の後遺症として起こる障害です。それ以外にも、心臓に病気がある場合などに、左右両方に麻痺が起こる「両片麻痺」もあります。

 


障害別の介護技術


片麻痺共通の介護技術

「同名盲目」→視野がある方に物を置いたり、話しかけたりすることが必要です。

「構音障害」→聞き取れた通りに相手に返すという、態度を身につける必要があります。どうしても聞き取れない場合は、書いてもらったり五十音の指差しを使うのも有効です。

「運動麻痺・感覚麻痺」→日常生活動作にリハビリ要素を加えることで、麻痺していない側の手足を上手く生かして行くような介護を行っていきましょう。

 

右麻痺の介護技術

「観念運動失行」→自発的な行為を待ったり、引き出してあげることが必要です。

「失語症」→無理に言葉を思い出さそうとせずに、選択肢を示して答えを選んでもらうようにすることが必要です。

 

・左麻痺の介護技術

「多くの失行・失認」→出来ないことを責めるような発言は厳禁。出来ないことを介助する姿勢が大切です。また、相手の代わりに危険を回避したり、その人らしく生活できる状況を作ることも大事なことです。

「性格変容」→性格に対する問題点を見るのではなく、相手の良い点を見るようにしましょう。良い点を見えやすくする為に、色々な場面で役割を作ることも重要な介護技術の一つです。

 


それぞれの障害に合わせることが重要


片麻痺だけでも、色々な対応をする必要があります。

相手がどのような障害を持っているのかを理解し、それに合わせた介護技術を行うことで相手に信頼してもらうことが出来ます。色々な人がいれば、その分障害の内容も変わってきます。障害の内容が変われば、対応の仕方が変わるのは当たり前です。

どの人に対しても同じ対応は、介護の世界ではあり得ないのです。介護を行う際には、相手のことを理解して、どうすればその人らしく生きられるか考えることが最も重要なことです。

 

 

この記事を書いた人

遠藤 こずえ
遠藤 こずえ
高校卒業後、病院に就職した事がキッカケで介護業界に進出。その後、老人保健施設に転職してから実務経験を積みながら通信教育で介護福祉士の資格を取得。その後はさらにスキルアップの為、職務内容が違う3種類(療養型病院・老人保健施設・訪問介護)の職場を渡り歩き、新人指導や業務改変作業の担当を受け持つなど豊富な経験を持つ。今でも現役で老人保健施設の介護職として働く事で介護業界に貢献中。