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中村 光信
マウンテン&ウォーターマンでありグラフィックデザイナー。 オヤジと呼ばれる歳になっても今なお自然を舞台に実践し続けているエクストリームな遊びと、 デザイナーとしての腕一本だけを武器に、好きなことで稼いで自分らしく生きていく、自称「エクストリームオヤジ」として世の迷えるオヤジ達をそそのかすような発信とゴキゲンなライフスタイルを実現する可能性をExploring!

 

こんにちは、エクストリームオヤジの中村です。
今年の冬はこれまで、かなりの暖冬傾向でしたが、ようやく冬らしい天気になって来たようです。

来週にかけても、さらに冬型の気圧配置が続きそうな感じで、ウインタースポーツをやっている方々には、嬉しい状況となってきたのではないでしょうか。
登山をやっている人たちにも、いよいよ本格的な厳冬期の登山シーズンとなってきたと思うのですが、僕が山をやっていた頃は、厳冬期はアイスクライミングをするために主に八ヶ岳や南アルプスへ通っていました。

アイスクライミング自体もとても楽しいのですが、冬の山行の醍醐味のひとつに、雪の山中でのキャンプがあるのではないでしょうか。

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マイナス25度の厳寒の八ヶ岳、3000mに近い稜線での着の身着のままのビバーク、ヒマラヤの5000mで雪崩と氷河の崩落に怯えながらのキャンプなど、僕は色々なシチュエーションで冬山の夜を過ごしてきました。

冬のキャンプは暖かいシーズンのキャンプとは違い怠ると命取りになるような作業がいくつかあるんですが、冬山登山経験者には当たり前のようなことでも、未経験の方には分からないことも多いのではないでしょうか。

アウトドア好きの方で、雪中キャンプにチャレンジしてみたいという方もいらっしゃるのではないかと思いますが、少しだけ冬のキャンプの事をお話ししたいと思います。

 


とにかくテントがなくては始まらない


まず、キャンプといえばテントですよね。

山岳テントには、3シーズン用と4シーズン用があるんですが、何が違うのかといえば、フライシートの形状が一番の違いですね。

4シーズン用のフライはテントの一番下まで覆う長さがあって、さらにフラップという余分な生地がその周りに付いていて、雪や風がフライの内部に吹き込まないようになっています。

入口は吹き流しという筒状の生地が接続されていて、出入りはその吹き流しの中をくぐり抜けるような形になります。
これも、出入り時に雪や風を内部に入れないための工夫です。

テントやフライシートの張り綱は普通、土に打ち込むタイプのペグを使って固定しますが、雪上ではまったく役に立ちません。
雪上で使用するペグは、竹を切った棒を2本、十文字に縛りそれを雪中に埋める方法を僕らは良く使ってました。

メインとなる張り綱は、ピッケルをアンカー代わりに利用して雪に埋設し、撤収時など強風でテントが吹き飛ばされない工夫もしていましたね。

テントに入る時は、いちいち靴を脱ぎません。
靴底の雪を払って、そのまま入り中で脱ぎ、脱いだらすぐに通称「象あし」と呼ぶ中綿入りのテントシューズに履き替えて、それ以後は外に出る時も象あしのままで出ます。

 


降雪時は夜中もオチオチしてられない


雪中キャンプ イメージ

冬の八ヶ岳、夜はマイナス20度を下回る。

 

降雪時のキャンプでは、除雪作業も状況に応じて必要になってくるので、携帯ショベルも必携ですね。

夜寝ていると、サラサラとテント地に雪が当たる音がするのですが、しばらくするとシーンと静かになってきます。
これは、雪が止んだのかと錯覚しますが、大抵はその逆で、テントに雪が積もって音がしなくなった場合がほとんどです。

最初のうちは内側からバンバンたたいてやると雪が落ちて、またサラサラという音が戻ります。
それを繰り返すうちに、テントの脇に落とした雪が溜まってきて、テントの内部を圧迫し始めます。

そうなると、除雪作業開始です。

寝ている時でも時折起きて、降雪を確認し除雪しないと、テントが潰されたり内部が雪で密閉されて酸欠になったりするので、寒いしめんどくさいからといって怠る訳にはいきません。

 


テントのチョイスで悩んでるならコレ


 

 

 

ヒマラヤ5000m付近のアライテント イメージ

ヒマラヤ5000m付近で使用したアライテント

 

僕の印象では、厳冬期の北アルプスなど、積雪量が多いところでは4シーズン用が有効だと思いますが、積雪量の少ない所ではちゃんとしたメーカーのテントであれば3シーズン用で充分使えると思います。

ちょっと高額ですが、ゴアテックスを使ったフライシートなしのシングルウォールタイプも設営時間が短縮できて良いかもしれません。

そして強風に強いのは、ポールを十字に通すいわゆるドーム型テントです。冬はドーム型テント以外は考えられませんね。
山岳用テントのメーカーについてなんですが、国内外、沢山のメーカーが素晴らしい性能のテントをラインナップしています。

どれを選んでも失敗はないと思いますが、僕のお薦めメーカーはアライテントです。僕の周りのエクストリームな山屋たちは、ほとんどここのテントを使ってましたね。ヒマラヤの5000mでもアライテントの3シーズン用で快適に過ごせました。

何だかテントだけで話が長くなってしまいましたが、次回もう少しだけ、冬のキャンプ事情に関して書いてみようとかなと思います。

 

この記事を書いた人

中村 光信
中村 光信
マウンテン&ウォーターマンでありグラフィックデザイナー。
オヤジと呼ばれる歳になっても今なお自然を舞台に実践し続けているエクストリームな遊びと、 デザイナーとしての腕一本だけを武器に、好きなことで稼いで自分らしく生きていく、自称「エクストリームオヤジ」として世の迷えるオヤジ達をそそのかすような発信とゴキゲンなライフスタイルを実現する可能性をExploring!