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松本 龍司

元畳職人で元掃除屋。ホテルよりも旅館を好み、スーツより着物が好き。(ちなみにスーツは持ってなかったりするのは秘密)和の魂を受け継ぐハゲオヤジは今日も着流しで和の心を語っている。

どうも皆さん、はじめましてやね!

和の魂を語り継ぐオヤジ、松本です。
昔から洋物より和物が好きなんですわ。
ホテルより旅館が好きやし、スーツより着物やし。
当然、パンツよりフンドシや!←本当。
でも煎茶よりコーヒー(ブラック)のほうがよう飲んでたりするんは内緒やで!←これも本当。

実は元畳職人やったりするんや。でな、ちょっと皆さんに聞きたいことがあるねん。
それがコレ!


オタクの家の畳、本物でっか?バッタもんでっか?


いきなりそんなこと言われたら、本物の畳てなんやねん?バッタもんの畳ってあんのか?って思いますわな。

ほな、本題の前にそもそも畳ってなんや?って話しよか!


畳を分解したりましたで!


畳は3つに分解できんねん。

表(オモテと読む。ゴザのこと)

床(トコと読む。表の下にある畳の土台のこと)

縁(ヘリと読む。畳の2辺を留める帯)

この3つを使って作るのが、畳や。

それぞれにグレードがあって、組み合わせ方で値段もスゲー高なるんや。

そらエゲつない値段の畳もありまっせ!


畳は大きさのバロメータでっせ!


一部屋の中で何枚畳を使うかで、部屋の大きさを表したりするんや。

2枚なら2畳間、3枚なら3畳間、4枚と半分なら4畳半ちゅう感じやな。

畳には基準になる大きさが2種類あるんや。

それが本間(ほんけん)と五八(ごはち)て呼ばれるやつな。

本間言うんは、6尺3寸×3尺1寸5分の大きさや。ほぼ人間よりデカい大きさやな。

五八は5尺8寸×2尺9寸の大きさでな、ほぼ人間より小さいな。

簡単に言うたらデッカいかチッコいかや。

どや?よう分かる説明やろ?(笑)

まぁそれ以外にもあることはあるんやけどな、結局このどっちかを使うわけや。


イ草はホンマ不思議やで


表の材料は天然のイ草やねん。

一般的な価格のもんで、一枚の表に約3000本くらいイ草が使われるんや。

ところで不思議やと思わへんか?

イ草言うても草は草なんや。

草は刈ったら枯れて茶色くなるやろ?そやのに、新品の表は青々してるやん。

なんでや思う?

実は『泥染め』しとるからなんや!

どや!知らんかったやろ!(笑)

刈り取ったイ草を泥に漬け込んであの青色になるんや。

ほいでな、それを乾燥させて表を作るちゅうわけや。

畳言うたら、あの何とも言えん香りするやろ?

あの香りにはリラックス効果があるらしいてな、畳を新しした夜は最高やで。一瞬で寝てまうもんな。

嘘や思たらやってみ。

あんさん、そらイチコロでっせ!

あの香りは、イ草と泥との化学変化で起きとれしいわ。

確かに刈ったイ草を放置しとったら『草の香り』しかせんのやから、やっぱり何らかの変化がイ草の中で起こっとるんやろな。


ワラ床は地球に優しい


お米の収穫が終った後の稲藁を使こて作るワラ床や。

だいたい約30000本のワラが使われとるらしい。まぁ、物にもよるやけどな。

これを縦横に積み上げて、2寸の厚みまで圧縮して縫い上げたんがワラ床や。

値段にもよるんやけど、最高級品とかやったら製造後50年経ってもカッチカチなんや。そら羨ましいくらいやで。何が羨ましいんかは言わんけどな(笑)

しっかりした足触りなんやけど、板間みたいやのうて、一瞬クッションが働いてくれるんがワラ床の魅力や。

ほいでな、廃棄するときは全部自然に還るんやから、地球に優しいのも特徴のひとつやな。


ヘリ踏むなや!


ヘリはな、縦糸と横糸を編んで作るんや。

どっちの糸も綿の場合は、綿縁、半分科学糸を使っているのが半P、どちらも科学糸の場合はPPとか呼ばれるんや。

昔は黒、茶、緑といった無地の縁が多かったんやけどな、今ではカラフルで様々な柄の縁が当たり前になっとるな。

ところで、畳の縁を踏むなと言われたことがあるかいな?

ある言う人は、手ぇあげてみ。

今手ぇあげた人、結構な歳やで(笑)

まぁ、これはまだ綿縁が当たり前やった頃、踏むことで縁がスレて破けんのを防ぐためやったんや。

表は何ともないのに、縁が破れたから言うて職人呼べんからな。


普段のお手入れ


畳は室内の湿気を調整する機能があるねん、知ってた?

湿気が多いとイ草が湿気を吸い込んで、少ないと吐き出すんや。

畳は天然の加湿器であり除湿機でもあるんやけどな、残念ながらその機能は永遠やないんや。

月日たった畳は、自身の水分を吐ききって痛みやすくなんねん。カラカラやん!てやつやな。

そやから手入れが必要なんやけど特別変わった方法やないで。

月に2回くらい、かとーに絞った雑巾で畳の目に沿って水拭きしたって。

あとは換気するだけや。ほんだら必要な水分はイ草に残って、不必要な水分は飛んでくんや。

ここで注意や!

洗剤を入れて拭く人おるやろ!

洗剤なんか必要ないからな!水だけで充分やで。

洗剤なんか入れたらかえって汚すだけで、イ草を痛めてまうからな。


本物の畳て何や?


本物の畳言うんは、天然のイ草と稲ワラを使って作った畳のことや。

なんでそれが本物かって?

昔から使われてて今でも残ってるてことは、それが本物やからやと思うねん。

天然イ草と稲ワラであることに価値があるんちゃうかな。

つまりその価値が本物やから、今尚残ってるちゅうこっちゃな。


ほな、バッタもんの畳て何や?


・・・てなるわな。

それは、天然のイ草や稲ワラの代わりに人工物で作った畳や。

例えばビニールをイ草と同じ円錐形にして、イ草の代わりにそれで表を作ったら『洗える表』の誕生や。

これと、断熱材にも使われるフォームで作った床を組み合わせたら、水に浮いてガンガンに『洗える畳』になるんや。

こういうのは何処に使われるかっちゅうと、例えばお風呂の洗い場に敷いたりする。

足滑らしたりしても、直接床とガッチンせんようにとかな。

施設の和室とかにも使われとるわ。汚したとしても、洗えるから便利なんや。

一般住宅でも使われてるで。

表は天然イ草やけど、床はフォームを使ってる場合も多いんや。

今は、ほとんどがこのタイプやわ。

これにはいろいろと事情があるんや。

まず一つは、良質な稲ワラを確保するのが難しなったから。

稲ワラは手で刈るから一定の長さが確保できるやけど、今は機械で刈り取るからそれが難しいんや。

今更全部手で刈れってなことは不可能やしな。

それと住宅事情が大きいな。

今は家の密閉度が高いから、稲ワラにとってあんまりええ環境とは言えん。

そんな『時代の事情』っちゅうもんがあって、本来の畳は少ななったいうことなんや。

それがアカン言うとるんとちゃうんや。

ただ、本来あるべき姿が正しく後世に伝わらへんいうのがどうなんや?と思うんやわ。

だってな、こういう畳しか知らん人からしたら、これが畳やと思うわけやん。

でも、ホントはちゃうんやでってことを知って欲しいんや。

ガキの頃、当たり前にあった風景は少ななった。

餅つきする家庭は見んくなったし、正月らしさはもう街中にはあらへん。

時代やと言われたら返す言葉はないんやけど、記事として語るくらいは許されるやろ。

せやから言うんや。

あんさんの家の畳、本物でっか?


次回予告!


そんな本物の畳があなたを殺すかも!

どや?読みたなってきたやろ?(笑)

Wait for the next time!

この記事を書いた人

松本 龍司
元畳職人で元掃除屋。ホテルよりも旅館を好み、スーツより着物が好き。(ちなみにスーツは持ってなかったりするのは秘密)和の魂を受け継ぐハゲオヤジは今日も着流しで和の心を語っている。