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藤林 イザヤ

藤林 イザヤ

「一日一生」を旨として、未来創造に人生を賭ける異色のビジネスアントレプレナー。牧師という公共の仕事に携わりながら、実業の舞台でも、様々な事業を手がけている。個々の個性や特技を生かした形でマネタイズするプロデュース業も行い、安部首相が打ち出した『一億総活躍社会』の具現化を、現場において推進している。

理念を持とう!!

先回、子育てを、事業としてみなすことを、提案しました。

単に、ボランティアではない、ということです。

また、慈善事業ではないのです。

恐らく

未来への先行投資

というのが、1番ピッタリくるように思います。

そういう中で、この投資事業は、

ドメインを「未来創造」という範疇に

設定しました。

まだ、現実になっていない、

未来に事業ドメインを置くのです。

すると、必然的に

不確定な要素が多くなるでしょう。

その意味では、通常の事業以上に、

メンタルな面が問われることになります。

事業を興すさいに、

最も大事なものはなんでしょうか?

多くの成功した事業家たちが、

口を揃えて言うことがありますね。

マインド

だ、と。

つまり、マインドがしっかりしていないと、

色んな困難や現実的な課題に遭遇するたびに、

揺れてしまって、

エネルギーを無駄に浪費するのです。

その結果、思ったような成果が得られない……

ということになってしまいます。

ですから、成功する方に共通した、

成功マインド

を確立することは、極めて重要なことなのです。

これが確立して行きますと、

事業化は半分成功したのと同じです。

では、子育てという、

未来創造事業において、

どういった成功マインドが必要なのでしょうか?

私も4人の子育てをしてきました。

また、里親としても、8名の子ども達を、

養育してきたのです。

それに加えて、大学時代から30年以上にわたって、

子ども達の心構えを中核とした、

情操教育に関わってきました。

今回は、そういった中で、

不可欠な3つの理念をご紹介しましょう!!


いつまでも残る、3つの理念!!


まず古来、語り嗣がれてきた金言を

ご紹介しましょう!!

———————————————-

信仰と、希望と、愛、

この三つは、

いつまでも残る。

その中で最も大いなるものは、

愛である 」

(新約聖書:Ⅰコリント13.13)

———————————————-

まず、子育てで重要な視点は、

命をつないでいく、という生物学的な側面です。

生命体は、男女、雄雌の交配をとおして、

新しい命を生み出します。

生み出して終わり、というものもある一方で、

人間は、極めて長期間にわたって養育します。

ですので、生まれ落ちた段階では、

色んな生物の中でも、最も弱い状態にあるのです。

必然的に、養育、ということが、重要になります。

もちろん、生命の維持のために、衣食住を提供する

ということは、

命のインフラとして必要不可欠なものです。

同時に、知性面、感情面、意志面と、

心の養育においては、多岐にわたる要素がありますね。

ですから、こうしたことについては、

親となったものも、しっかりと学んで行く必要があります。

命の連鎖ですから、

今日明日で、終わってしまっては困ります。

いつまでも続くものでなければ、詰まらないですね。

そういった中で、先の金言は教えています。

いつまでも残るものがある、と!

それが、信じること、希望を持つこと、愛することなのです。


信じること……!!


第1の理念は、

信じること

です。

なあーんだ、って、思われた方!!

素晴らしいです!!

でも、どうでしょう?

現実に、信じるってことは、結構大変なことだと、

感じられたことは、ありませんでしたか?

数年前のことです。

ある子を預かりました。

この子は、施設で育った子でした。

生まれて直ぐに、親が……捨てた、のです。

この事実を、大きくなってから知ることは、

本人にとっても、極めて辛いことでした。

ですから、心は完全に折れ曲がっていました。

私を、形式上は、お父さん、と呼びます。

でも、私の愛情を試す行為は、ドンドンエスカレートしました。

しまいに、私が殴られてしまいまして、

強制的に施設へと戻されたのです。

里子に殴られたのは、初めてのことでした。

もちろん、ボコボコにされたのではありません。

軽く、小突くようなパンチでした……

でも、人を信じることができない悲しさが、

殴られたアゴを通じて、私の骨の髄まで、響いてきたのでした。

信じること、というのは、基本的な信頼が形成されていないと、

不可能に近い事柄なのだ、ということを、

初めて突きつけられた体験となりました。

実際に殴られた体験をしながらも、

なおも、

この子が育っていく、成長していく、

きっと、素晴らしい人物になる!!

信じる人が必要なのだ!ということも、

深く感じたのです。

別な子を預かった時です。

自分の故郷には、ひどい虐待をする友だちがいて、

這々(ほうほう)の体(てい)で、

私のところに転がり込んできました。

高校も中退せざるを得ない状況でした。

やはり、卒業と同等の資格として、

昔の大検、

今は高校卒業認定テストがあります。

この受験勉強をしていったのです。

この時に、繰り返し語っていたことがありました。

きっと、君は、将来世界をまたにかけて働く人材になるよ!と。

この言葉が、この子の心に深く入ったのです。

そして、何とか、高校卒業認定試験に合格して、就職しました。

卒業から丁度丸4年が経過した頃です。

いきなり、電話が鳴ったのです。

「イザヤ先生。

今、成田っす」

「どないしたん?」

「はい。実は、これからオーストラリアへ飛びます。

ワーホリに行くんす」

「マジかい?」

「はい。イザヤ先生が、前いっとったでしょう。

お前は世界に出ていって、仕事するんやって。

オレのこと、信じとってくれたや、ないすか。

あの時は、どうせムリ……って思っとったんす。

でも、何だか、ワーホリの話聞いてから、

これやってみたい!!と思うようになって。

なので、お金を貯めて、今回行くことになりました。

オレに、えーこと言ってくれて、ありがとうございます。

オレ、でかくなって、帰ってきますから……」

ちょっと……いや、相当感動しました!!

電話口で、一言、祝福を祈って送り出したのです。

現実はどうあれ、未来を信じること……

そこに、未来創造の道が開いて行くのです。


希望を持つこと……!!


2つ目の理念は、

希望を持つこと!!

です。

希望を持つ……

一見、分かりやすくて、結構、漠然としている感じがする……

そういう方もおられるでしょう。

娘が小学校に入る時でした。

私はもの凄く、ダークな気分に襲われたのです。

1つ、ずっと心に引っかかっていた言葉があったのです。

「イザヤ君。あのね。

お嬢ちゃんが、パパって、来てくれるのは、

今だけよ。

40を過ぎた男なんて、思春期の娘には、

シーラカンスなんだから。

今だけなんだから、目一杯楽しむことね。

そのうち、臭い、汚い、あっち行ってって、

言われるのがオチだから……」

もう、嫌な気分になるのは、実に簡単でした。

それからです。

娘が、パパーって、飛びついてくる度に、

「今だけよ……」

「そのうち、嫌われるから……」

この言葉が、心の中に、リフレインされるようになったのです。

すると、娘が成長するのが、うとましくなってきました。

そして、幼稚園を卒園した日のことです。

もうすぐ、小学校!!とはしゃいでいる娘を目の前にして、

私の心は、ダークな気分に支配されていたのです。

この時でした!!

ハッとしたのです。

自分は何を希望しているのか?という問いかけが、

心に湧き起こったのです。

自分は、いったい何を期待しているのか?

娘が、自分を嫌うようになること……??

いや、そんなことは全く望んでいない……はず……

でも、思い浮かぶのは、自分を嫌って、

あっち行って!と叫んでいる娘の姿……

だとすると、これを「希望」しているのかしら……??

ちょっと、参りました。

そして、大いに反省したのです。

そりゃ、嫌な気分になりますよね!

だって、鬱陶しいことを、想像し、期待し、望んでいたのですから。

しかし、希望というのは、未来に発芽する種です。

希望する中身を入れ替えるべきだ!と思いました。

せっかくですから、

そして、希望する内容を、

「娘を後ろに載せて、

 バイクに乗っている自分!!」

を、希望することにしたのです。

さあ、どうなったと思いますか?

そうです。

先の「ありがたい」ご忠告とは、裏腹の結果になりました。

中高生になっても、

「パパ!」

と親しく話ししてくれました。

大学に入っても同じです。

そして、バイクの後ろにも、恥も臆面も無く、

素直に乗ってくれているのです!!

いや、あの時、希望する中身を入れ替えて良かった!!

本当にそう思いました。

で、月日の流れは、1つの現実を浮き彫りにしたのです。

あの忠告をしてくださった方は、

残念ながら、離婚という結果になってしまいました。

子ども達も、娘がいたのですが、お父さんが嫌いです。

希望した通りの結果が、生まれてしまったのです。

そして、その後結婚しましたが、

なかなか、現実が厳しく、結婚生活がうまくいきません。

希望を抱く。

これは、良きにつけ、悪しきにつけ、

現実的に、未来を創造するのです。

つまり、問われるのは、希望の中に、

何を入れるか?

です。

せっかくなら、楽しいこと、嬉しいこと、

ワクワクすることを入れませんか?

希望するという理念が、

こうした明るい未来を創造するように、

事業プランを立てていく時に、

具体的な夢を盛り込むことです。

今は、別の希望の中身を見ていますよ!!

そうです。

「たくさんの孫たちに囲まれて、

 マゴマゴしている自分!!」

です。

楽しみですね……!!

さあ、あなたは、どんな中身を、希望という理念に託しますか?


愛すること……!!


「愛」と聞いて、

いの一番に思い浮かぶのは、

愛欲

でしょう。

ある高名なお坊様がおっしゃいました。

「キリスト教や聖書には、

愛、愛、と繰り返し語られる。

しかし、仏教には、

もっと崇高な理念、

慈悲、というものがある……」

この言葉を聞いた時に、ハッとしたのです。

なるほど!

愛という言葉が、

愛欲、男女の性欲関係をイメージしているんだ!と。

もちろん、そういう意味が含まれていることも事実です。

しかし、私がここで、子育てを考えながら、

理念として打ち出したい愛は、

少し、男女間の愛欲とはおもむきを異にします。

もう少し、丁寧に言いかえるとしますと、

大切にする、尊ぶ

ということになります。

人間存在として、丸ごとを受け入れて、大事に扱うということです。

先日も、過労死の問題が取りざたされていました。

ワタミ、という居酒屋チェーン店があります。

渡邉美樹という創業者が、一気に全国チェーンへ拡大しました。

今は、議員になっていると思いますが。

彼の社長時代に、過労の余り、自殺してしまった青年がいました。

それが、過重な労働による、過労死だと認定されたのです。

そして、ワタミも、渡邉元社長も全面的に受け入れました。

ブラック企業というレッテルをはがすのに、躍起になっているのですね。

ともあれ、私が申し上げている意味での、

愛が、

ブラック企業には根本的に欠落しているのです。

入社したての新入社員は、まさに子育てと同じ視点で扱うべきです。

海のものとも山のものともつかぬ状態なのですから。

その可能性を、最大限引き出す方向づけが必要です。

それが、その人を丸ごと、

愛すること、

つまり、

大切にし、尊重すること

なのです。

では、具体的に、

愛するって、どうすることなのでしょう?

ある方が、愛、という漢字を、

こう解説なさったのです。

するとは、

『ノ』を付けて、『心』

『受』け入れることです」

合体漢字!!です。

ある時、男の子が泣きながら家に帰ってきました。

「お母さん、お母さん」と泣いて訴えます。

知恵あるお母さんは、

「どうしたの?」

と寄り添います。

男の子は、言うのです。

「今日な、学校でな、先生に怒られたんや」

「あら、先生に怒られた?」

「そうなんや。ボクは何も悪いことしてへんねん」

「ふーん。悪いことはしてない?」

「そやねん。悪いことしたのは、太郎やねん。

なのに、先生は太郎だけやなくて、隣にいたボクを

怒らはってん」

「おやおや、先生が怒らはった?」

「うん。ボクは違うっていったんやで。

でも、お前も横にいたからアカンて、

怒られたんや」

「そうか、横に居たから怒られた?」

「ううん。まあ、そのな。

横にいて、ちょっかい出して、

ちょっと、意地悪したんやけれど」

「あらまあ、そうだった?」

「うん、せやから、ボクも悪いねん。

太郎君にも、ゴメンっていったんや」

「なるほど、ちゃんとゴメンって、いえた?」

「うん、そうやねん。

でも、なんや、スッキリしたわ。

ほな、遊びに行ってくる!!」

関西弁まるだしで、ごめんなさいね。

そういって、男の子は、遊びに飛び出して行きました。

先生に怒られた!というくだりで、

このお母さんは、実に知恵深い対応をしましたね。

なに?お母さんが、先生に文句を言ってやる!という

モンスター・ペアレントには、

なりませんでした。

モンスター・ペアレントのほとんどは、

実態を理解しないで、文句を言っているものです。

それはさておき……

そうです。

このお母さんは、単純に、息子を愛したのです。

具体的には……

『の』をくっつけて、そのままエコーしただけです。

すると、子どもは愛されたことによって、

勇気を得ました。

自分の非を認める勇気を得たのです。

さらに、それを受け止めて貰うことで、

今度は、詰まらないちょっかいを出さなくなるのです。

子どもは自分がまるごと、

受け入れられているという愛によって、

強くなれます。

そうです。実にシンプルなのです。

愛することは、受容することです。

小難しく考える必要はありません。

愛するとは、

寄り添いながら、未来に向かってほほえむことです。

子どもと一緒に、未来を見つめる、と言ったらいいでしょうか。

未来を一緒に見つめる時に、

その子は、自分が受容され、期待され、頼りにされていることを

自然とつかみとっていくのです。

また、別の子の話です。

この子は、ちょっと、大きな子でした。

正確には、大人でした。

でも、色々ゆえあって、我が家で預かることになったのです。

その当時は、完全に、眠剤と安定剤の依存症でした。

鬱病を患っていましたので、抗うつ剤も併用していました。

眠剤がないと、

一日も眠れない……!!という堅く、強く、信じていたのです。

安定剤がないと、心が乱れます、動揺します、と、

これまた堅く、強く、揺るぎなく、信じている人でした。

抗うつ剤を飲まないと、ドーンと落ち込んだままになります。

それが当然、自然、素直な現実と、堅く、びくともしない心で

受け止めていたのでした。

毎朝、一緒にディボーションといって、

聖書の言葉を読んで、

励ましと元気をもらう時間を持っていました……

いや、正確には、持とうとしたのですが……

なかなか起きてこないのです。

最初は、7時に設定しましたが、7時半になり、8時になりました。

それでも、続かないので、

8時半、9時にずらしました。

それでも……寝坊します。

でも、その人が立てるところから、歩み出す必要があります。

ムリに、先走っても仕方ないからです。

で、10時なら、なんとか起きてくるので、10時にしました。

そんなこんなが、3ヶ月、4ヶ月と続いたのです。

その間、私のしていたことは、

受容

でした。

相手のことを、あるがまま受け入れる。

非難することも無く、誉めることもない。

プラス、マイナスの評価を入れずに、ソクッと受け止める。

これを受容といいます。

受容されると、人は強くなります。

愛されている実感を覚えるからです。

ほどなく、自分の足でたち上がっていきました。

仕事も与えられて、眠剤、安定剤、抗うつ剤のすべてから、

自由になりました。

心の安定を持つと、そういった人為的な薬は不要になるのですね。

そして、今度は、人を助ける人になっていきました。

見事な成長を遂げたのです。素晴らしい。

でも、この方が、しみじみおっしゃっていたことがありました。

「いや?、こうして立てたのは、

毎朝、時間に起きてこない私を、

イザヤ先生がジッと待っていて下さったからです。

あの時に、大事にされているんだな、ということを、

実感しました。

そして、愛されるって、嬉しいなと感じて、

自分も愛する者になりたいと思ったのです」

朝、起きてこない時に、どやさないで、良かったですね!!

スクランブルボディアタックをしなくて、良かった!!

強引にやったところで、効果はなかったでしょう。

でも、受容し、大切にし、尊敬していくと、

人は変わるのです。

成長していきます。

愛された人は、愛する人になっていくのですね。

愛の世界って、奥深いですね!!

そして、子育てで、最も重要な理念が、愛することなのです。


最後に……空気の教育!!


外山滋比古という英文学者が、

“>『空気の教育』

という本を書いておられます。

“>『空気の教育』の中で、

外山氏は次のように述べておられます。

「教育のことを薫陶という。これはまさに空気による育成を意味する」、家庭には家風、学校には校風があることを考えてみよう。人間が生活しているところにはやがて、一定の空気、雰囲気が生じる。本当の教育は押し付けや口先だけの注意ではない、子どもを包む家庭や学校の空気こそ、最も深いところに作用する。

今回、私が申し上げてきた、

信じること、希望を持つこと、愛することは、

まさに、この「空気」のことです。

「雰囲気」(Atmosphere)

と言ってもいいでしょうね。

このような空気が流れていますと、

子育ては、しっかりした理念をつかんでいるのです。

その子の最も奥深いところにまで、浸透し、影響を与えます。

ヴィジョナリーカンパニー(Visionary Company)ならぬ、

ヴィジョナリーペアレンティング(Visionary Parenting)、

「理念発信型の子育て事業」

を、この21世紀には、

しっかりと根付かせていきましょう!!

素敵な日本の未来を創造するために!!

この記事を書いた人

藤林 イザヤ
藤林 イザヤ
「一日一生」を旨として、未来創造に人生を賭ける異色のビジネスアントレプレナー。牧師という公共の仕事に携わりながら、実業の舞台でも、様々な事業を手がけている。個々の個性や特技を生かした形でマネタイズするプロデュース業も行い、安部首相が打ち出した『一億総活躍社会』の具現化を、現場において推進している。