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武原 夏子
玉川大学農学部卒。元・日本不耕起栽培普及会理事・事務局長。不耕起移植栽培や田舎暮らしの楽しみを教えています。農産物の差別商品化や売上増加コンサルをしています。手作り、田舎の食や暮らしが大好き。伝統食大好き。農家のじいちゃん大好き。都会暮らしでは、命と精神が縮んでしまう。ずっと満員電車に乗らず、朝に出勤しない生活を望んできたら、そうなった。ナチュラリストでも何でもないのに、化学物質過敏症、合成添加物過敏症、合成洗剤アレルギー、シックハウス症候群。さらには、憑依体質。宇宙とのつながりについて、いつも考えています。

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アパートを借りたら、おじいさんが毎日毎日やって来た


田舎暮らしをするとなれば、

その土地に、

もともと住んでいる人たちがいて、

その人たちとの

かかわりあい方、お付き合いの仕方が、

ライフスタイルにとても影響してきます。

 

田舎の暮らしは、

顔見知りとの付き合い方で、

良くも悪くもなってしまいます。

 

 

私の場合はどうだったか。

 

最初は、町の有名なおじいさんから、

アパートを借りたんです。

 

アパートに住み始めたら、

おじいさんが

毎日、朝8時にやってきます。

 

「おはよー、おはよー。」

 

「武原さーん、おはよー。おはよー。」

 

 

当時の私はまだ、

あまり体調がよくなかったから、

毎朝、おじいさんの声で起こされていました。

 

起きて、おじいさんを迎え入れて、

朝のお茶をするのが日課でした。

 

畑も借りていなかったので、

おじいさんの畑を一緒に手伝っていました。

 

おじいさんは、自分の畑仕事の予定を、

毎日相談しに来ていました。

 

 

私は月1、2回の農業塾を開いていて、

日々、その準備もあったので、

おじいさんは、

今日は私がいったい何をするのか、

いつも、興味津々でした。

 

私がやっていたことは、

おじいさんにとっては、

とても目新しいことだと思えたんです。

 

 

確かに当時は、

この町で行われる行事やお祭りと別に、

週末の朝、

駅に何十人も都会から人が来たり、

年に何回か、100人もの人が来たり、

バスで東京の小学生が来たりしていました。

 

おじいさんには、

どうして人がたくさん来るのか、

不思議だったのでしょうね。

 

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都会の人の考え方、言い分が正しいのだろうか?


 

私もいろいろな人を紹介してもらったり、

道具の使い方を教えていただいたり、

おじいさんとは、とても仲良くしていました。

 

でも、都会で人とのかかわりが嫌いな人、

田舎の付き合い方が嫌いな人、

こういうのが嫌っていう人もいますよね。

 

 

 

私は、このおじいさんの信用で、

畑を借りることもでき、

たくさんの人と仲良くなることができました。

 

 

ある人は、おじいさんが訪ねて来たとき、

玄関のドアを開けると、

おじいさんが煙草をくわえて立っていたので、

玄関の中に入ってこようとしたおじいさんを、

怒鳴りつけて追い返してしまいました。

 

おじいさんに、家を探してもらった人でした。

 

こういうことをするのって、どう思いますか。

 

 

おじいさんが悪いとは、私は思いません。

 

田舎のおじいさんたちは、

くわえたばこで歩くのも、

吸殻を放り投げるのも、日常なんです。

 

もちろん、

マナーとしては良いことではありません。

 

 

でも、70年も、80年も生きてきて、

それが日常の習慣になっているおじいさんに、

唐突に、よそから来たばかりの人が、

マナーを変えろっていうのは、

おこがましいと思います。

 

 

お年寄りが、

その辺でおしっこしちゃうのも、

この辺りでは普通ですから、

目くじら立てることもないと思うのです。

 

地元のお年寄りのたばこのマナーや

おしっこのことを、

目くじら立てて文句言うなら、

その土地には来ないほうがいいと思います。

 

都会から来る人には、

そのようなことを目にすると、

自分が正義と言わんばかりに

大批判する人、

結構いるんですよね。

 

 

あれはけしからん、

注意した方がいいと、

農業講座を支えてくれている

地元の人たちの批判を、

私に盛んに言ってくる人もいました。

 

そういう人は、

ここには来ないほうがいいと思います。

 

親切や好意で場の提供、

時間の提供をしてくれ、

その人が求めているものや学びを

提供してくれているのに、

目や意識を向けている方向が、

違うでしょって思うのです。

 

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都会ではあり得ないことも起こる田舎の付き合い


 

ほかにも、近所づきあいでは、

都会ではないようなことが起こります。

 

友人の話です。

 

仕事から帰ってきたら、

近所のおじいさんが、

勝手に家に上がり込み、炬燵に座って、

たばこを吸っていたそうです。

 

彼女が、家に入ると、

「おい、あんたんところは、お茶はないのか?」

といわれて、

彼女はカチンときたそうです。

 

 

ある人は、家に帰ったら、

洗濯物が取り入れてあったそうです。

 

 

別の友人は、

畑を手作業で少しずつ草取りしていたのに、

ある日、除草剤がまかれていた。

 

手が回らなくて大変だろうと思われてか、

草が生えているのが、

みっともないと思われたのか、

無農薬の畑のお隣との境目に、

除草剤を撒かれてしまったんです。

 

 


道具の貸し借り 困ることもありがたいこともある


 

私の家では、庭に置いてあった農具が、

消えていることもありました。

 

おじいさんが、私がいないときに、

借りていってしまったんです。

 

黙っていると返ってくる保証はないので、

私の方から、

おじいさんの家に探しに行きます。

 

鍬とかスコップとか鎌など、

おじいさんの親戚や知り合いの家の物も、

おじいさんにかかると、

勝手に借りていかれるそうです。

 

そういう場合は、目立つように

名前や印をつけておくといいですよ。

 

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ある日、おじいさんの息子さんがうちに来て、

「こんちはー、刈払い機どこにありますか?」

 

刈り払い機というのは、

エンジン付きの草刈り機械です。

 

おじいさん、息子さんの草刈の機械も、

どこかへ持って行っちゃったんですね。

 

息子さんに、刈払い機はどこだと聞かれて、

武原さんちにあるって答えたようです。

 

それで、息子さんは自分の刈払い機が、

私の家に置いてあるものだと思ったんです。

 

 

「最近は、おじいさん、うちのを使ってますよ。」

と言うと、息子さんは、

「また、やられたかー」と・・・。

 

息子さんは私のより高価な、

刈払い機を持っていたんですが・・・。

 

こんなことは、例を挙げたらきりがないですね。

 

 

でも、自分が持っていない道具って、

困って誰かに相談してみると、

意外とご近所さんから、

貸してもらえるんですよ。

 

充電器とかチェーンソーとか、

高枝ばさみとか、脚立とかね。

 

本当に助かることが多いんです。

 

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地元の人はみんな私のことを知っていた


 

ほかにも、この土地に

住み始めた時に分かったことは、

私は相手の名前を知らないのに、

同じ地区の人や

出会う人みんなが、

私のことを知っている!

 

名前も、何をしているかも、

どこで畑をやっているかも、

夫がいることも、

どの人もみんな知っているんです。

 

田舎って、伝言ゲームみたいに、

情報が伝わるんです。

 

 

知らない人が近所に住み始めると、

怖い!ということもあるんです。

 

だから、

私のようなよそ者が来て住み始めたら、

私は何者なのか、

いろいろと近所の人に聞いて、

身元を確かめるという意味もあるんですよね。

 

 

そして、重要なのは、女性の場合、

独り者か、既婚者か!です。

 

独身だとわかると、さっそく、

あそこの息子に、どうだろうか?なんて、

知らないうちに、

縁談の話が流れているんです!

 

 

この町に住み始めてから、

大分たってからのことでした。

 

農作業の場を拡張をしていた頃でした。

 

 

都会から来ていた40歳の女性に、

草抜きのアルバイトを頼んだのです。

 

昼間とはいえ、

一人で作業してもらっていたので、

心配なので、昼下がりに

様子を見に行ったら・・・。

 

 

隣の畑のおじいさんが、

首を長ーくして、

ビニールをかけていない、

大きなハウスの鉄骨の間から、

彼女のことを、

一生懸命見ているんですよね。

 

 

「こんにちはー。何してんですか?」と私。

 

「おお、武原さんよー。」

 

「あの女はいくつだ? ひとりものか?」

 

おじいさんは、

息子さんのお嫁さんにどうかと思って、

一生懸命、彼女のことを

観察していたのでした。

 

田舎では、

跡継ぎにお嫁さんがいない家も多く、

おじいちゃん、おばちゃんが、

息子の心配をしていることも

多いんですよね。

 

 


田舎の共同作業や役回りはどこまで受けるのか?


 

さらに、田舎の習慣や役に

どこまで付き合うのか。

 

これも、

良く判断してから付き合わないと、

後で大変なことになります。

 

なにしろ、田舎って人手不足で、

40代~60代は、

まだ青年のうちなんです。

 

ですから、住民票を移すと、

いろいろな役回りが回ってきます。

 

 

消防団とか、

お祭りの警備とか準備とか、

回覧板や広報を届ける役とか、

地区会費の集金とか、

道普請(みちぶしん:草刈りや水路の掃除)とか・・・。

 

全部、引き受けていたら、

土日が朝から夜まで、

自由が利かなくなったという人もいます。

 

かといって、住民票を移さないと、

いつまでも、

よそ者扱いということもあるんです。

 

道の駅への出品などは、

住民票を持ってきてあるかどうかで、

手数料が違ってきます。

 

 

その辺の兼ね合いを見定めるのって、

都会から田舎に移り住むときは、

とても大事です。

 

全部は引き受けなくても、

少しずつ様子見で、

今日は見学ですと言いながら

参加してみてから、

継続するかどうか決めるといいですよ。

 

 

どうしても引き受けないとならない

役回りもあるので、

できれば、親しくなった方に、

住民票を移すとどんな役が回ってくるか、

よく聞いてみるといいと思います。

 

近所の人や地域の人、

同じ町や村の人との

おつきあいが嫌だったら、

あなたには、田舎暮らしは、

あまり向いていないと思いますよ。

 

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都会風を吹かさない、都会のやり方で押し通さない


 

都会の習慣や、都会の考え方が

通じないこともあります。

 

あなたの、こうでなければならない、

こうあるべきだというこだわりを

田舎の人に押し付けるのは、

良くないと思っています。

 

穏やかに人付き合いをするために、

受け入れられることは受け入れ、

合わせても困らない範囲で合わせる。

 

どうしても合わせられないことは、

これはできないんですよって、

穏やかに断りましょう。

 

あなたの心の在り方が穏やかで、

優しい気持ちがあふれていれば、

仲良くしてくれる人も、

必ず、いい人ばかりになってきます。

 

近所の人の悪口を言う仲間に

入ったりせずに、

そういう話になった時は、

少しだけ聞いて、

用事があるからって、抜けましょうね。

 

長年の人間関係から来ている悪口に、

新入りが意見するのは、

後でトラブルになりかねません。

 

 

田舎には高齢者が多いです。

 

70代~90代の

現役のおじいちゃんたちも、

おばあちゃんたちも、

結構多いんですよ。

 

この方たちから、

学ぶことがとても多いんです。

 

 

お年寄りには、

急がせずに、ゆっくり話しして、

温かい気持ちでお付き合いしてくださいね。

 

世話好きなお年寄りなら、

人を紹介しれくれたり、

借りられる家や畑などの情報を

見つけてきてくれたり、

農作業や道具の使い方のコツなんかを、

とてもよく教えてくれますよ。

 

こういう関係を受け入れられると、

田舎暮らしは、とても楽しいですよ。

 

都会のやり方をごり押ししないで、

ご年配の方には優しくしてくださいね。

 

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武原 夏子
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玉川大学農学部卒。元・日本不耕起栽培普及会理事・事務局長。不耕起移植栽培や田舎暮らしの楽しみを教えています。農産物の差別商品化や売上増加コンサルをしています。手作り、田舎の食や暮らしが大好き。伝統食大好き。農家のじいちゃん大好き。都会暮らしでは、命と精神が縮んでしまう。ずっと満員電車に乗らず、朝に出勤しない生活を望んできたら、そうなった。ナチュラリストでも何でもないのに、化学物質過敏症、合成添加物過敏症、合成洗剤アレルギー、シックハウス症候群。さらには、憑依体質。宇宙とのつながりについて、いつも考えています。