The following two tabs change content below.
中村 光信
マウンテン&ウォーターマンでありグラフィックデザイナー。 オヤジと呼ばれる歳になっても今なお自然を舞台に実践し続けているエクストリームな遊びと、 デザイナーとしての腕一本だけを武器に、好きなことで稼いで自分らしく生きていく、自称「エクストリームオヤジ」として世の迷えるオヤジ達をそそのかすような発信とゴキゲンなライフスタイルを実現する可能性をExploring!

 

前回にも書いた通り、カトマンズからポカラへの旅の途中、タクシーのエンジントラブルに見舞われてしまった。

見知らぬ集落の外れで、砂埃をあげて往来するクルマを途方に暮れて見つめていた僕たちメンバー3人とドライバーオヤジだったが、このままここにいても埒が明かないことは明白だったので、そろそろ本腰を入れて打開策を考えなければと相談しようとしていたその矢先だった。

一台のこれまた我が国が誇るスズキの軽自動車らしきクルマが僕たちの目の前で停車した。

 

このクルマもタクシーのようで、ドライバーと若者3人が乗車していたのだが、「どうした?どうした?大丈夫か??」というような感じで皆クルマを降りてしゃべりかけてきた。

こちらの事情を簡単に説明すると、「じゃ、俺たちと一緒に乗ってけよ。」と、提案してくれた。

彼らはダサインの期間、ポカラへ里帰りするためにカトマンズから走ってきたらしい。しかし、相手は既に定員いっぱいで、おまけに我が国が誇るスズキ車とはいえ軽自動車である。

さらに僕たちは、各自ヒト1人くらいの大きさのあるザックを持っている。

 


我が国のクルマとネイティブたちに感謝!


好意はとてもありがたいが、無理なんじゃないかと僕たちは思ったが、とにかく乗ってみろということになり、荷物を移し替えて乗ってみることにした。

前席はドライバーと助手席に2人、膝の上にザック1つ。後席は4人で膝の上にザックを2つ、小さなトランクには彼らの荷物をぎゅうぎゅう詰めに詰め込む。

おお!何とか乗れるもんだ!

さすがスズキ!

そして、ネパールの人ってサイコー!!

ということで、帰りは何とかすると言うドライバーオヤジとぶっ壊れたマツダ車を残し、一路、ポカラへの旅を再開することとなった。

 

クルマは7人と大きな荷物を載せているにも関わらす、軽快に川沿いの河岸段丘地帯を走り抜けていく。

きれいに手入れされた田畑と点在する集落という、のんびりとした田園風景が通り過ぎていく。

全開にした車窓から入ってくる風がとても心地いい。

ラジオからは、エスニック調のテクノポップが流れ、この状況と風景に妙にマッチしていた。

 


ポカラの街はヒマラヤの麓のヒッピー天国だ


ポカラに到着したのはたぶん夕方の4時くらいだったと思う。

すっかり意気投合した彼らと別れを惜しんだ後、彼らが教えてくれた小さなホテルに宿を取った。

ポカラはペワ湖という湖のほとりにあるネパール第2の都市で、ツーリストの集まる繁華街はペワ湖のレイクサイドにあるのだが、僕らの取った宿はレイクサイドからは少し離れたほとんどツーリストが来ないダウンタウンに位置していた。

部屋の窓からは、これから始まるキャラバン中、ほとんど毎日望むこととなる神聖なる山マチャプチャレ(6993m)が青い空に屹立しているのが、くっきりと見えていた。

マチャプチャレというのは魚の尾ひれの意味で、きれいな双耳峰だが、ここからはまだその特徴的な形は見えていない。

 

神聖なる山として登攀が禁止されている。

 

いよいよ、ヒマラヤだ。

 

ホテルの窓から見えるマチャプチャレ

 

この季節のネパールの太陽はなかなか落ちない。

夕飯と観光を兼ねて、レイクサイドまで歩いていくことにする。ダウンタウンの静かな路上には所々に牛が所在なさげにウロウロしている。30分ほども歩くと、レイクサイドに着いた。

 

ポカラの路上にて

そこは色々な国から集まってきたツーリスト達でごった返していた。多分ほとんどが、トレッカーかヒッピーだ。

広々とした湖のすぐ畔にあるメインの通りには飲食店や土産物や雑貨を売る店、ホテルなどが建ち並び、なぜかOKINAWAという名前のブックストアもあった。どこからともなく、レゲエのようなユルイ生バンドの演奏が聞こえている。

カトマンズよりも、サイケな電飾が明らかに多い。

 

ポカラのレイクサイドにて

 

このちょっと怪しいヒッピーライクな雰囲気の街角で僕たちはめぼしいレストランのオープンテラスに陣取り、オーダー後、普通の日本人だったら怒って帰ってしまうような長い長い料理待ちをしながらのポカラの夕暮れは紫色の空気を帯びながらゆっくりと過ぎていった。

 

 

この記事を書いた人

中村 光信
中村 光信
マウンテン&ウォーターマンでありグラフィックデザイナー。
オヤジと呼ばれる歳になっても今なお自然を舞台に実践し続けているエクストリームな遊びと、 デザイナーとしての腕一本だけを武器に、好きなことで稼いで自分らしく生きていく、自称「エクストリームオヤジ」として世の迷えるオヤジ達をそそのかすような発信とゴキゲンなライフスタイルを実現する可能性をExploring!