The following two tabs change content below.
中村 光信
マウンテン&ウォーターマンでありグラフィックデザイナー。 オヤジと呼ばれる歳になっても今なお自然を舞台に実践し続けているエクストリームな遊びと、 デザイナーとしての腕一本だけを武器に、好きなことで稼いで自分らしく生きていく、自称「エクストリームオヤジ」として世の迷えるオヤジ達をそそのかすような発信とゴキゲンなライフスタイルを実現する可能性をExploring!

 

ネパールの首都カトマンズは、盆地状の地形となっており、僕たちが入国した10月初旬でも気温が30度以上でとても暑い所だ。

僕たちがこれから目指すポカラへの道程の初めの段階は、このカトマンズ盆地を抜け出すためにゆっくりと山の斜面の道路を登っていくことになる。

このポカラへの道は、ネパールの主要幹線道路で日本で言うところの国道1号線のような道路なのだが、国道というよりは酷道といったほうがふさわしいような道だ。

一応舗装されている部分もあるが、ダートも多く、舗装されている箇所も整備が悪くて穴だらけでクルマは常時飛び跳ねているような状態だ。それでも我が国のマツダ車とおぼしき僕たちのタクシーは快調に高度を稼いでいく。

 


ついにヒマラヤの峰々が眼前に


峠に差しかかった頃には、入国して初めてヒマラヤの峰々が見え隠れするようになった。多分、ランタン山群の一角だろう。カトマンズの街も眼下に一望できる。

ネパールは首都カトマンズとポカラのような地方都市以外は街道沿いでも日本のど田舎のような集落が点在しているのみだ。

ネパールのクルマはとにかくクラクションを鳴らしまくりながら爆走する。土ぼこりを巻き上げながらホコリっぽい悪路を爆走していくのだが、ドライバーの小太りオヤジがクラクションを連発しながら大声で「トレマレ!トレマレ!トレマレ!トレマーッレ!!」と、大声でなぜか叫ぶ。

しばらく観察していて分かったのだが、どうも、前のクルマが遅かったりじゃまな人間がいたりすると叫んでいるらしい。

全く意味は分からないが、そのうち、僕たちメンバー3人もこのオヤジと一緒に「トレマレ!トレマレ!トレマレ!トレマーッレ!!」と連呼して、ギャーギャー笑い転げるというハイテンションな状態に突入した。

みんな上機嫌で楽しい。

 

ネパールの街角イメージネパールでは牛は神聖な動物。クルマも人も牛を避けて通る。

 


まるでロードムービーのようなお約束


そんなこんなで、道程の半分ほどまで来た時、何だかクルマの調子がおかしい。

お約束のようなエンストだ。

路肩に止めて、ドライバーオヤジがエンジンルームを覗いていたが、結局治る見込みはないようだ。

「まだ半分もあるのにどーすんだ?」

僕たちは途方くれて半笑いで路肩の土手に座り込んだ。
なぜか、隣に男の子が一緒に座っている。僕たちに興味があるようだ。

 

よく見ると足首に怪我をしていて血が滲んでいた。

ファーストエイドキットを取り出して手当をしてやろうと近づいたが、大丈夫だというような手振りをして、いきなり自分でその辺の泥を塗り出した。これで治るから大丈夫という手振りでにっこり笑う。マジか、破傷風になるぞと思ったが、それ以上の治療の無理強いはしなかった。

貧国の子どもの無知さを嘆くよりも、その目の輝きと逞しさが印象に残った。

方やピンチに陥っている僕たちなのだが、万事のんびりしているこの国のペースにすでに感化されつつあるのか、見知らぬ集落の昼下がりに「どーすっかな?」と、のんびり考えるメンバー3人とドライバーオヤジだった。

 

 

この記事を書いた人

中村 光信
中村 光信
マウンテン&ウォーターマンでありグラフィックデザイナー。
オヤジと呼ばれる歳になっても今なお自然を舞台に実践し続けているエクストリームな遊びと、 デザイナーとしての腕一本だけを武器に、好きなことで稼いで自分らしく生きていく、自称「エクストリームオヤジ」として世の迷えるオヤジ達をそそのかすような発信とゴキゲンなライフスタイルを実現する可能性をExploring!