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都並 佑樹

都並 佑樹

1972年生まれ。東北大学大学院修了。技術士(総合技術監理・建設)。頑張って取得した学歴や資格が、返って人生を消耗させていることに矛盾を感じたことがありませんか?数年前の私のように。古い常識を打ち破り、まずは年収10倍UPを共に目指しましょう!コモディティからの脱却を応援します!

地震の発生を的中しまくって有名な名誉教授がいます。

たまにテレビに登場しているようですし、夕刊フジを読んでいる人はおなじみかもしれません。

今回もこんな記事が出ています。

地震予知に成果を残し続ける早川氏。いま気になるのは次はどこかだ。

主な危険エリアは、(1)内陸部分を含む福島沖から房総沖(2)駿河湾から遠州灘(静岡から愛知)で、どちらも内陸でM5・0前後、海底でM5・5前後、最大震度は4程度(3)新潟から岐阜は、内陸でM5・5前後、同4程度。いずれも9月26日までに発生する可能性がある。

(4)大阪から徳島にかけては、内陸、海底ともにM5・0前後、同4程度で、こちらは同月27日まで危ない。予測期間中は、複数回にわたって地震が発生する恐れがあり、予測時期と実際の発生日が数日ずれることもある

引用:地震的中の早川正士氏 次は福島沖から房総沖でM5・0前後と予測

これをどう思いますか?

一応、早川名誉教授が所長を務める地震解析ラボでは過去の予測結果を検証しています。

しかしその内容を見ると、様々なからくりが見て取れます。

実は、マグニチュード5以上の地震は、日本の何処かで月に5~10回位は発生していて、マグニチュード5未満の地震となるとその10倍になります。

地震予知のからくり

例えば、地震頻発地域の東北地方~関東地方の太平洋沿岸については、ほぼ毎月地震発生期間が設定されています。

なので、多少時期がずれたものを含めれば、ほぼ年中地震発生期間となってしまします。

また、検証データの方には、マグニチュードが5未満の地震まで持ち出してきて、場所は当たったけれど規模が違ったと言っています。

他にも、中部(長野~岐阜)と予測して、茨城県南部のM4.5の地震を持ちだして評価(場所☓、規模△)しています。

茨城県南部は日本一地震の発生頻度が高い場所です。中部地方で発生する地震と関係あるんでしょうか?

特に、規模が小さくなると地震の頻度は指数関数で増加しますので、これを許したらかなり当たるでしょう。

時期が少しずれたり、マグニチュードが違ったりしたものも「概ね当たり」と言えるのであれば、私でもできますよ。

だから、いろいろ予想をしておいて、当たったものだけを取り上げて「これだけ的中させてきた。」と言えばいいのです。

つまり、デタラメに予測してもそこそこ当たるものなので、たくさん予測して当たった回数を増やすことは比較的簡単です。

逆に、予測しなかったけれども地震が発生した例はどのくらいあるのでしょうか?

これだけ網を張っておきながら、予測の範囲に入らなかった地震(予測無し)も結構存在しています。

ですから本来であれば、統計的に検定が必要です。

そんなのは簡単にできるので、統計的に有意であるか検証してそれを公表すればいいだけです。

検定結果を見せる方がよほど説得力があります。正解事例をいくつも見せても意味がありません。

なぜそれをしないのでしょうか?

自分でやると客観性が低いから第三者に任せるそうです。

第三者が検証した結果

そこで調べてみたら、そのからくりを指摘している人がいらっしゃいました。

早川正士氏(地震解析ラボ)による地震予測の実態

地震解析ラボ、126件の地震予測のうち、震度5弱以上の地震発生は2件のみ

これはある意味コールドリーディングにも通じる心理的なテクニックです。

もちろん、災害への備えは大事ですが、変な情報に惑わされず冷静に対応したいですね。

なお、早川氏の電解層を調べるという技術について、私は知見がないのでどの程度意味のあるものかは分かりません。

もしかしたら将来的には地震予知技術の確立に繋がるものかもしれませんし、全くデタラメでもないような気はします。

「地震予測は可能か?」の問いは過去のものです。
「地震予測」は、既に稼働し機能しております。

出典:地震解析ラボ

研究中だと言うなら分かります。しかし、本気で地震予知を目指すなら、このような似非科学的ロジックは科学者に対する信頼を貶めるだけで、科学技術の発展には障害にしかなりません。

現状では、ほとんどの科学者は相手にしないと思いますが。

統計リテラシー

なお、この辺の科学者の心理やハズレの予測を減らすことの重要性については、私が以前に書いたこちらの記事を参照してください。

【情報リテラシー5】責任のない立場の人は少数意見を述べた方がお得?

まさに早川氏のやっていることはこれと同じです。そう思われたくないら、もっと厳格に検定をして公表すべきです。

【情報リテラシー6】ベイズの定理とは?検査で陽性でも全然慌てる必要はありません

99%の確率で病気を判定できる検査で陽性と診断されても、本当に陽性である確率は1%も無いのをご存じですか?当たりを増やすよりもハズレを減らすことが非常に重要です。

それと、せっかくなので夕刊フジつながりでもう一つ。

【情報リテラシー4】サメと大地震の関係。扇動的な記事を生み出すレトリック

この夏は茨城や茅ヶ崎にサメが出没して大きな話題となりました。

大地震の前兆だと言われたのですが。。。

この記事を書いた人

都並 佑樹
都並 佑樹
1972年生まれ。東北大学大学院修了。技術士(総合技術監理・建設)。頑張って取得した学歴や資格が、返って人生を消耗させていることに矛盾を感じたことがありませんか?数年前の私のように。古い常識を打ち破り、まずは年収10倍UPを共に目指しましょう!コモディティからの脱却を応援します!